廃道は続く

 隧道内部から熱海側を望む。

 画面右側に放置されているのはクラッシックな床洗浄機である。

 単なる不法投棄だが、珍しい。
 JM1SWK アマチュア無線のコールサインのような落書きだが、意図するところは謎。

 昭和62年頃にはまだ周辺も荒廃していなかったのであろう。
 片三号隧道を出て、伊東側を振り返る。

 ススキの茂り具合からして、夏には大変な藪と化し、訪れるのも容易ではなくなると予想される。
  
 この先に「隧道」は無い筈で現道との合流地点を目指すばかりだが、簡単には終わらさせてくれそうにない。

 電柱が道の真ん中に立っている。

 

 廃道化工事 

 これが「廃道化工事」の結果なのであろうか。

 確かに人為的なものを感じる荒廃ぶりだが、それほど植生が定着している様子は無い。

 大量の倒木がすべて外部から持ち込まれたとは思えず、工事のあとに崩落が発生したか


  倒木地帯をなんとか突破するが、まだゴールは見えてこない。

 ここはアスファルトの上にススキが繁茂していて、人工的盛り土が為されたことが伺える。
  鹿の足跡であろうか、いやそれにしては歩幅が短いか。

 この下はアスファルトの路面が存在するはずである。

 伊東側を振り返って。

 今の時期は踏み跡もあり踏破はそれ程難しくないが、先にも書いた通り夏に訪れればまさに緑の海の中を行かなくてはならないだろう。

 終章


 再び倒木地帯へ。

 空身ならばアスレチックのように倒木をくぐり、乗り越えて通過に特段の苦労はないが、自転車を連れてきていれば、難易度は格段に上がる。
 
 再び路面が落ち着きを取り戻すと、前方に車が。

 廃車の類ではないようで最早ゴールは近いか。
   止まっている数台の車は現道の工事関係者のもののようで、特に旧道で何か行われている訳では無い模様である。

 この辺りは廃道化も行われておらず元のアスファルトが露出している。


 
 
 車の横をそーっと通り抜けると国道135号御石ヶ沢トンネル脇から現道へ。

 車が止まっている通り、旧道は現道と完全に切り離されている訳ではないが、4輪の通行が完全に不可能なのは今まで見てきた通りである。