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東海道本線旧線(根府川〜真鶴間)前編
東海道本線根府川〜真鶴間。
東京を出た東海道本線がそれまでの平穏な都市と郊外の風景から一変して断崖と一面の太平洋の景色に変わる印象深いこの区間だが、1972年にルートの変更が行われ3本の隧道を含む旧線区間が山中に眠るという。
真鶴駅
東海道本線 真鶴駅
旧線探索はここからスタートする。
地図上では、目星を付けた旧線区間入り口までは僅かな距離であり、それほど苦労せず辿り着けると思っていたのだが…。
まずは、線路沿いに伸びる国道135号を東に進む。
朝の通勤時間帯ということもあってか、交通量は比較的多い(この写真には写っていないが)
分ほどで、長坂山隧道が、旧線区間のすべてを置き換えている現在線の真鶴トンネルと共に見えてくる。
やや奥まった位置にある隧道には保線車両のものと思われる轍も見えるが。
坑口にズームアップ
よく見れば入り口には結構な高さの鉄条網付きフェンスが。
まあこの場所からの侵入は色々と問題がありすぎるので、当初から予定に無いのだが。
登る
というわけで、旧線区間には先ほど見た隧道の反対側へ山を下ってたどり着くというのが目論見である。
国道から分岐した道は相当な勾配で山を登っていくが住宅は途切れずあり、山道といった感じでもない。
あっという間にこんな景色。
自転車に乗車して登るのも限界で、時折押しながらの進行となるが、まだ見込んだ分岐点は現れない。
登り過ぎな気もするが、とにかく進む。
行き過ぎました…。
このまま進むと、急勾配の道を下って先ほど別れた国道へ合流し、海沿いを進むようになる。
まあ帰りに通るべき道なのだが、だいぶ行き過ぎなのは明白、とにかく戻る。
旧線区間へと至る、正しい分岐点はここ。
特に目印もなく見落としやすいが、車も通る道である。
ハエタタキ
入り口の雰囲気ではダートのような感じもあるが、一応舗装されている。
完全一車線の道は結構な勾配で下っているが、とにかく道なりに進む。
しばらく進むと、荒れた感じのミカン畑の中に一本の「ハエタタキ」。
昔の鉄道写真では腕木式信号などと並んで定番アイテムであったこのハエタタキも、現物を見たのは初めてで結構な感動があった。
正式名称を「架空裸線路支持柱」というこのハエタタキだが、昭和40年代位まで駅間の連絡ケーブルを繋いでいた電信柱である。
このような多段式の横木の多くの碍子をのせたタイプは幹線沿いの証。
現在では当然使用されておらず、通常目にすることも無いが、東海道本線の根府川〜湯河原間では、線路から離れたルートに設置されていたのが幸いしたのか、結構な本数が現存しているようだ。
余談ではあるが、現在「ハエタタキ」といってもあまり現物をイメージできないのではないか。
子供の頃家で見た記憶はあるが、現在の家庭に常備されているものではないだろう。
さて、ミカン畑の中の道を進むとこの場所で行き止まりとなる。
先に正解からいうと、この場所は隧道の直上に当たり、まっすぐ進めば坑口上に出るのである。
最初自分は右の斜面を闇雲に下ってしまい、蜘蛛の巣だらけの急斜面の往復という無駄なミッションをこなしたのである。
長坂山隧道
下り勾配竹藪の中を進むと、すぐに怪しげなコンクリート建造物が見えてくる。
当然ながらこれは隧道に付随するもの。
旧線入り口は近い。
これは水路であろうか、既に隧道上にいることは間違いが、この辺りは足元が全体的にコンクリートの上に枯れ笹が積もった状態で、非常に滑りやすい。
一見進みづらそうな竹林も、掴まり所だけは豊富でむしろ安心して下れる。、
碍子発見。
赤いライン入りは高圧用の印らしいが、それでは鉄道架線とは無関係のもの?。
坑口真横を下る。
ポータル真上からの最後のアプローチが心配だったが、都合よく緩勾配の竹林になっており、問題無く着地できる。
堂々たる複線の長坂山隧道
複線石組の廃隧道というだけでそうとう貴重な存在ではなかろうか。
出口の光は先ほど見た真鶴側のものであるが、予想よりここへ辿り着くのは容易でなかった。
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