日本縦断東日本編1日目【平成14年10月23日】自宅(千葉県柏市)⇒ビジネスホテル近江屋 (千葉県銚子市)

  実際にこの旅を実行した当時は、日本縦断などという考えは頭に無く、分割の旅の起点という考えすら無かっに。
  ではなぜ出かけたかというと、この二年前にママチャリで銚子まで往復したことがあり、少し自転車に慣れた今ならどれくらい楽になるか確かめてみたかったというのが理由だった。
  しかし、その後本州縦断、日本縦断の構想が浮かび結果として起点になったのだった。そういう訳で、この日を「一日目」に定めることにする



 今日は銚子まで行こうと思う。一昨年ママチャリで銚子との間を往復した時も意外に楽で昼過ぎには着いてしまった記憶があり、真夏だった当時と比べて気候も良く何より自転車が違うので、それほど苦労する事無く着けるのではないかと思う。
  夜が開けた600、自宅を出発し、走り慣れた道を進み手賀沼沿いのルートを経由して国道356号に出る。  この後走る予定の利根川サイクリングロードはすぐ北側を併走しているのだが、恐らく未舗装なのでしばらくは国道を行く。

  印西市に入り成田線の踏切を渡った先で国道から離れ、前回も立ち寄ったセブンイレブンで朝食を取ってから利根川サイクリングロードに入る。
  このサイクリングロードは銚子市に入るまで続いているのだが、残念ながら全部は舗装されていない。しかし千葉県側と対岸の茨城県側を選んで進めば、ある程度はダートを避けられるらしい。

  この先佐原までは舗装されていた記憶があるので、とりあえず行く事にする。今日は先日の台風の影響か向かい風が強く、いまいちスピードが出ない。
 しかし記憶違いか途中で舗装は途切れた。土手のすぐ下には2車線の車道が併走しているが路肩がほとんど無い道で、国道の抜け道になっているのか大型車がひっきりなしに行き交い、とても走る気になれない。

 水郷で有名な佐原の街では祭りが行われており、通りは見物人で賑わっている。東京からの臨時列車も運転されているようで、木造平屋の佐原駅には特急列車の編成が停車していた。

 

 再び線路を渡り、利根の土手へ登ると先ほど駅前で見た山車が進んで来た。本当ならばここで山車の中から人形がせりあがる仕組みになっているようだったが、強風のためか上手くいかないようで苦戦していた。

  この辺りから一層向かい風が強くなり、ペダルが重い。日曜日のせいかサイクリングロードを行き交う人も多いが、銚子方面へ向かう人は皆つらそうだ。
  しばらく舗装路が続いたが、小見川町に入り周囲に田園風景が広がるようになるとダート道に変わった。土手下には平走する道も無く、向かい風の中をガタガタと行く。
  やがて道は舗装路に戻ったが、そろそろ腹が減ってきたので、一旦土手を降り笹川の街に立ち寄る事にする。笹川駅には小さめの木造駅舎があり、ローカルな雰囲気だ。
  土手に座り、利根川と支流との間を船が水門を開け閉めしながら通り過ぎるのどかな風景を眺めながら昼飯にした。
 

 ようやく向かい風も収り、すれ違う人もほとんどいない中を快走する。銚子市に入り、成田線が総武本線と合流する手前にある椎芝駅の辺りでサイクリングロードは途切れている。海まで〜kmという看板もここで終りなようで、海までは続いていない。

  舗装が途切れた終点の先を無理やり進むと、牛小屋がある農家の軒先の様な所を通って国道356号に出る。

  既に1500を過ぎていて、向かい風の影響か前回ママチャリで来た時よりも時間がかかっている。しかし既に銚子の市街地に入りかけていて、交通量も多い。
  格納庫のような天井の高い駅舎が印象的な総武本線の終点、銚子駅に1630、到着。前回は、銚子大橋の近くのまともにお湯が出ない様な所に泊まったが、今日は駅前通りにあるビジネスホテルに泊まる事にした。

  まだ日暮れまでは時間があるので、荷物を置いて出かける事にする。海沿いに少し走ってみたが、台風の影響で相当波が高そうだった。
  帰りに「大漁湯」という港町らしい名前の銭湯でさっぱりした後、宿に戻った。


本日の走行距離約95km 走行時間約10h