岐阜県道・愛知県道16号多治見犬山線

  その名の通り、岐阜県多治見市と愛知県犬山市を結ぶ主要地方道 岐阜県道愛知県道多治見犬山線だが、中央高速内津PA北側の岐阜愛知県境付近が未開通区間となっており、4輪車での通り抜けは出来ないようだ。
 しかし通称「V字峡」とも言われる荒れた路面状況ながらも一応道の形はあり、また 主要地方道多治見・犬山線改良整備促進期成同盟会などという会合が多治見、犬山両市によって開かれているようで今後状況が変化することもありそうだ。
 自宅からのアクセスも良く、距離もそれほど長くないので比較的手軽に探索ができそうである。

出発



 2009年4月28日早朝。
 自宅から中央線と太多線を乗継ぎ、多治見の一つ先の小泉駅で輪行を解いた。
 部活の高校生で結構込み合っていた太多線だが、この時間の小泉駅は無人でtoikaにも対応していなかった。
























 マイカー通勤の車で混み合う市街地を抜け、県道16号と思われる道に入ると、10分と経たない内に、この先行き止まりの標識が現れる。
 




















 徐々に勾配を増す道をさらに10分程進むと、再び「この先行き止まり」の標識が現れる。
 下の標識には明治村、入鹿池方面 犬山市方面 (主要地方道多治見 犬山線)1km先 車両通行不能 と書かれている。
 結論から言うと正解は下の標識の方で、この先行き止まりということはない。 
 理由は後述するが、しかしそれは車両以外なら通行可能という意味ではなく、現に通勤と思われる車が結構な頻度で通り過ぎていく。










 




 


やがて辺りは荒涼とした雰囲気に変わり、現役の砕石場が見えてくる。
しかし今まで追い越していった車はすべてここの関係者だった…。という訳ではない。
 こんな時間でもダンプの往来はあり、荒れた路面と共に通行には気を使う。 


ヘキサ発見
 






ここで初めて煤けた感じのヘキサを発見。
 
砕石場を通り過ぎると、県道は既に使命を終えたかの様に細くなり、分岐が現れる。結構な勾配で下って行く直進と、一層道幅も狭まり再び登りに転じる右折だが、いずれにしても「この先行き止まり」の雰囲気は薄い。
 
ここでも数台の車が直進していったが正解は右折である。
 



















 実は道路地図にもしっかりと書かれているのだが、先ほどの分岐を直進すると画面中央に見える中央道の下を潜り、国道19号の内津峠付近の旧道を経由して、愛知県春日井市方面へ至る抜け道になっているようだ。
 

では今までの「この先行き止まり」は何だったのかというと、想像するに狭い抜け道の交通量増大が砕石ダンプ等との事故を招く事を恐れて…といったところなのであろうか。
 
 こちらも気になる道ではあるが、今日のテーマは未開通県道の探索である。














 黒字で書かれた部分以外はすっかりと消えてしまい、なんの事だかさっぱり解らない道案内だが、実はこれから進むべき県道16号の方向を示している。
 
 路面はいつの間にかダートに変わったが、相変わらず4輪の轍は続いている。それも大型車のものが。

 この先は間違いなく「車両通行止め」になるのだが…。















やがて道の正面に大きなセメント工場が現れ、一瞬行き止まりのようにすら感じるが、敷地の脇に細々と続いている道が県道の続きなようだ。親切なことにこの不安になりがちなポイントには道案内が取り付けられており、犬山・小牧市境2.4km 45分と県道の行先が示されている。

 しかし所要時間から分かるようにこれは歩行者に向けてのものである。


東海自然歩道

 






 セメント工場の喧噪も聞こえなくなると道はようやく「東海自然歩道」に似つかわしい、新緑の美しい樹木帯の中を進むダート道へとかわる。
 

道路地図を見るとこの辺りの道はすでに点線表記に変わっており、未開通部分に入っているようだが、轍があることから解るように未だ四輪車の往来はある。その理由は後にはっきりとするのだが、先ほど見た「車両通行不能」はここの事を示している訳ではないようだ。
 
 













 
この道には結構分岐が多いのだが、主な所には道案内が取り付けられており比較的迷わず進むことができる。
 下り基調の新緑の中のダート道は非常に気分よく進むことが可能で、県道探索抜きでも充分に訪れる価値がありそうだ。




















珍しく道案内の無い分岐を勘で左へ進み、幅員の狭まった道を下って行くと…。























あれ、ここは何処?










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