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入洞から約20分。
未だ出口の明かりは見えない。
恐らく500m程は進んだと思われ、そろそろ先が見えても良い頃なのだが…。
ここまで来て閉塞というのはあまりにも非情すぎる。
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天井から垂れさがる謎の鍾乳石。
ここは言うまでも無く煉瓦隧道で、目地のセメントが溶けだしたものか。
それはそうと、ここへきて足元の状態はいよいよ不安定さを増しており、突然深く落ち込む所もしばしばだ。
こんな所で灯りを失えば発狂ものである。 |
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入洞から約25分。
ついに出口の明かりが!
一気に希望が持てた瞬間だが、どうにも狭そうな雰囲気。これはまだ安心できない。
ここも天井が低く、中腰でないと頭がつかえてしまう。 |
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残り20m位か。
何とか脱出できそうである。
外の光が眩しい。 |
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入洞から28分かかって、7号トンネル貫通成功。
開口部から地面までの高さは2m程。どれだけの土砂がこの隧道に詰め込まれていたか良くお解りであろうか。
隧道内部から突き出した金属製の太いパイプ状のものはボロボロに錆びていて、触れれば崩れそうな程である。
これはコードとファン状のものがある所から見て通風装置の一種であったのであろうか。
通風装置が必要な隧道に空身で入る(入った)というのは…。
土砂の上部に土嚢が積まれている所から見て一度は完全に塞がれたものと思われる。 |