保台清澄連絡道路(遠沢新道)中編2
数年前、「山いが」で紹介され、一躍有名になった千葉県鴨川市にある保台清澄連絡道路。。
素掘り隧道が連続する廃道は極めてインパクト大であったが、その正体はこれもまた「山いが」によれば「遠沢新道」という明治時代の馬車道であったという。

 3号隧道

 3号隧道内部。

 五角形の出口が既に見えているが、1号隧道を除けばこれでも一連の中では長い方である。
 反対側へ。

 上部を中心にかなり崩落の跡が見られ、オリジナルの姿は失われている。

 震災の揺れには耐えきった坑口だが、不気味な亀裂もあり今後どうなるかは不明。
 この辺りで、初めて周囲の眺望が開ける。

 目指すゴールの林道「房総ふれあいの道」は、あの稜線上を通っている筈である。
 
 そして、この場所へ。

 50m程度に渡って完全に道が落ちており、とりあえずまともに進むことは出来ない。

 事前情報の時点で最大の難所と目された場所だが、木の葉が着いたままの倒木が示す通り、比較的最近発生したと思われる崩落によって、さらに状況が悪化している。

 

 大崩落攻略 

 「山いが」ではラインの通り、自転車持参のままここを突破したようだが、現状ではヨッキれん氏の実力をもってしてもかなり難しいと思われる。

 
 というわけで、正面突破はとても不可能なので下部を迂回して何とか攻略。

 ルートは少々解りづらいが、崩落の少し手前からうっすらとではあるが踏み跡があり、あまり無理をしない攻略も可能。

 しかしながら後述の理由により、この日後3回もこの崩落を通過することに…。
 崩落を突破すれば、歩きやすい道程が再開する。

 高低差も殆どなく、自転車でも問題なく進める状況だが、この先を考えれば、清澄方面からの自転車持ち込みもとてもお勧め出来ない。
 久しぶりに見る気がする石垣の道だが、前半戦の沢道とは全く異なる快適ルートで、踏み跡もしっかりしている。
 

 隧道たち

   4号隧道。

 左斜面からの土砂によって埋もれつつある坑口だが、通り抜けに問題は無さそう。

 この画像だと出口の明かりが1ドットでひょっとしたら長い?と思うかたもいりかもしれないが、前述のとおりここも大したことはない。
     こういった感じの下って入るタイプの「廃」隧道は構造的に地下水が溜まりやすく、水没の危険性も感じたが、内部は多少湿っている程度で問題なし。

 エッジの利いた五角形の内部が美しい。
 内部の美しさとは裏腹に、清澄側の坑口も結構な崩落具合。

 しかし通り抜けには問題なし。
     間髪入れずに5号隧道。

 巨大な落石が入り口を半分塞いでいるが、幸い侵入は可能。

 岩の割れ目のようなその外見は知らない人が見れば、自然洞窟の類だと思うかもしれない。
 
   


 6号隧道

    全体的に白っぽく、脆そうな内部だがここも大きく崩れてはいない。

 地層の模様が剥き出しになった内壁は、地学に詳しければきっと興味深いものなのであろう。
   大岩のシルエットが確認できる清澄側坑口は、珍しくシャープな原型を留めている。


 50mも行かないうちに次の6号隧道へ。
 崖っぷちに、首の皮一枚残して掘られた感じの6号隧道。

 見るからに不安定そうな外見だが、その安定度は経てきた時間の長さが示している。
     少し縦長の内部からは、次の7号隧道が確認できる。

 いよいよクライマックスも近いか。
 


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